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銀河漂流バイファム13うそ
28 うそ
新タウトは目前だ! ジミーの叛乱!? うそ

1998年10月17日放映 うそ


ジェイナス号に戻り一路タウト星を目指す子供達。しかしクレアが提案したギャンザー料理でジェイナス内は大騒動。いっそう過激になって大暴れするジミー、RVで初出撃するペンチ、どさくさに紛れて裸でロディに添い寝するバーツ、そしてひげづらでピンク髪、身長はマルロ並みで体型はミセスロビンソンという不可解な新キャラのアラン。スコットが例によって一言「ぼ、僕はどうすればいいんだ!」そんなもん知るか。

旧タウト星を脱出してジェイナスに戻った第27話以降がぜん活気付いてきた「バイファム13」ですが、今回もストーリーは予測不可能な方向に展開します。

冒頭ジェイナスの食堂でなぜかギャンザーの大群に襲われる13人ですが、おびえる子供達を前にクレアはこれを素手で軽くなぎ払います。クレアファンには賛否両論あるでしょうが、この行動はまさに彼女の親分肌なキャラクターをよく表したものと言えます(アオリでの彼女の表情は非常に迫力がありました)。その後クレアの提案により悪夢のようなスコットの料理シーンが展開される訳ですが(ギャンザーの味付けをオイスターにするかマヨネーズにするか議論するおちびさんたちがリアル)、不慣れなスコットは鍋をひっくりかえした挙げ句、勢いあまって指を3本ほど切り落としてしまいます。まったくそれを痛がらないスコットも変ですが、もともとハイテンションな彼だけにここは大目に見ましょう。ジミーはそこで地面に転がったスコットの指を見て目をキラーン!と光らせ、地面に這いつくばってこれを口に入れようとします。大口を開けるジミーを見つめるカチュアの笑み(このシーンは口元が僅かに動くだけであるにもかかわらず、Aパート終了間際の約30秒にわたって丹念に描かれます)は、これら地球人の行動に対する侮蔑の表情と解釈すべきでしょうか。ただこの笑みに関しては、実は陰でジミーを操っていたカチュアの確信の笑みだったとする説もあり、評価の分かれるところです。
そしてBパートではそのジミーが大暴れします。メリーと別れてイライラが募ってたとはいえ、性格が過激になったフレッドと組んで船内でニュートロンバズーカを撃ち合うのはちょっとやりすぎというところでしょうか。その時、いつの間にか関西弁になったボギーが敵を察知し「グレード3でっせ〜、なんかぎょうさん飛んできとるから注意しぃや〜」と警報を発します。ギャンザーを食べて腹痛で寝込んでしまったロディに代り、今回はなんとペンチが高ゲタを取り付けたバイファムで初出撃します。今回の敵RVはウグの下半身が戦車になっている「ウグタンク」と、肩にキャノン砲を取り付けた「ジャーゴキャノン」です。13人がどうしてRVの名前を既に知っているのかは置いといて、ジャーゴキャノン(ちなみにプラモデルではレコンCタイプとして発売予定)のド派手な黄色とピンクのツートンカラーが動き回るシーンは異様でした。初の戦闘で苦戦するペンチの悲鳴がまたリアル、あきやまるなさんの熱演も光っていました。当然のようにピンチに陥るペンチでしたが(←「ペンチに陥るピンチ」ではないので注意だ)ぞくぞく出撃してきたマキやカチュア、それにシャロンらのRVに助けられなんとか危機を脱します。
一方腹痛のため医務室でもがき苦しむロディですが、彼は思わずおもらしをしてしまったのか、フレッドにパンツの替えを取ってくるよう懇願します(これはいうまでもなく旧作1話のパロディですね)。そんなロディを何とか助けようと、思わず裸で添い寝してしまうバーツ。この頃ひとりでウグタンクと格闘していたペンチが不憫ですが、ここはバーツの愛情によってロディがすっかり元気になったこともありまあ良しとしましょう。

そんな彼らの前についに両親が囚われているタウト星が登場します…ところがその横にはまたしても別の衛星が。表面にカタカナででっかく「ネオタウト星」と書いてあるにもかかわらず、いつのまにか指が生えそろったスコットはここに両親がいるものと信じ、またまた大気圏突入を決定します。バイファムの強化パーツとして新たに用意されたキャノン砲付きの新型バックパック(余談ですがこのメカはRV本体から分離しての単体飛行が可能で、次回以降カチュアがパイロットとして搭乗するそうです)での強行突入を主張するロディに対し、ほかの12人は冷水を頭からかぶって生身で大気圏に突入するべきだとして譲りません。結局背中にバズーカをしょったペンチの脅迫にも近い説得により、彼らは実は変形可能だったバイファムにハコ乗りして大気圏突入することを決定します(たしかに設定では「変形して単独での大気圏突入も可」と小さい字で書き込みがありましたが、まさかこのシーンで用いられるとは…)。
その後例によってドギルムにしがみつかれたりと色々ありますが、ようやくネオタウト星に降り立った13人+新メンバーのアラン。しかしそこは見渡す限りのリフレイドストーンの森。傍らのプラカードにはなんか知りませんが「リフレイドストーンが発する遠赤外線は肩凝りによく効きます」と書いてあります。早速日々の疲れをいやそうとする彼らは、ケンツが発見した温泉にまっしぐら。そして彼らがまさに脱衣せんとする瞬間で今回の話は終わってしまいましたが、次回の温泉シーンをはさみ女性キャラのコスチュームが新しくなることも既に告知されており、ファンは期待大です。ラストシーン、バスタオルを腰に巻いてからパンツを脱ぐか、それとも一気にモロ出し覚悟で脱ぐかどうかで悩むスコットの「ぼ、僕はどうすればいいんだ!」のセリフが非常に印象的でした。

■今回はアバンのBGMが「オメガの扉」、オープニングが「バイファムのテーマ」と、普段と逆になっていました。一方アイキャッチも一新されており、マルロの代りにちっこいクレーク博士がテケテケテケッと走ってきてクレアに服を脱がされるという新バージョンでした。さらにエンディングではスコットとシャロンに抱かれていた双子の赤ちゃんがさりげなく「どすこい姉妹」に描き替えられていたりと細かい演出が見られました。このまま「ガラット」の世界とリンクするという説は信憑性があるようですね。エンディング曲は第29話(総集編)以降MIOの唄に変わるという情報もあり、今後の展開に期待したいところです。
■Bパート開始時に一瞬登場したケイトさん(見逃してしまったという方はビデオで確認してください)は今後への伏線なんでしょうか?
■スコットが料理している鍋の中からリスダヌキの足がにょきっと突き出ていたのはユニークでした。OVA3巻「消えた12人」のリスダヌキがどこに行ってしまったのか、ようやく謎が解けたという形です。
■ご承知の通り、旧作以来一度も描かれることがなかったジミーの「眼」が今回初めて描かれました。それにしても、まさか「怪物くん」のオオカミ男とそっくりの正三角形とは…
■腹痛で寝ているロディの枕元に、彼とミセスロビンソンのツーショット写真がありました。芸が細かいなあ。
■第27話以降新メンバーとして加入し、早くも13人にとけ込んで大活躍のアラン・チェンバー(実は生きていてビックリ)ですが、ひげづらでピンク髪、身長はマルロ並みで体型はミセスロビンソンという言葉では説明しにくい不可解なキャラです。放映がご覧になれずイメージがつかみにくいという方は是非アニメ誌の設定資料でご覧になることをお勧めします(今月のニュー○イプ誌の678頁に設定資料が公開されています)。
■うなされるロディの夢の1シーンとして、裸体のケイトさんがバザムのカメラアイにまきつかれて悶えるという衝撃のカットが登場。あまりに過激な映像だったため透過光処理が施されていたのが残念でした(噂では声優さんは熱演のあまり、アフレコ後3日間寝込んだそうです)。ちなみにこのシーンだけ演出はあの実相寺昭雄氏ということで、スタッフのこだわりが伺えました。
■来週登場が予定されている「身長40メートルの巨大バイファム」というのが劇中どんな働きをするのか目が離せないところです(脳波で操縦するとか…ちなみに弟分の「バイファム8」が登場するという噂もあります)。さらにアニメ誌によると第38話のククト軍基地突入戦ではメルビン・クレークの弟であるケルビー・クレーク(パーフェクトメモリー参照)が本編初登場するという噂もあり、放映が楽しみです。

…うそだってば。


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