▼キャラ図鑑
■ケンツ・ノートン

放映当初の私は、彼の存在にかなりムカついていました(理由についてわざわざ語る必要はないでしょう)。年が近ければ近いほど、彼のキャラクターは反感を持たれやすいタイプなのだと思います。バイファムキャラについては「実際に周りにいた場合に仲間として認められるかどうか」が大きなポイントだと思うのですが、そういう意味では序盤の彼は私にとって最悪のキャラクターでした。純粋に彼に感情移入して見ることができたエピソードは、彼がなんとかRVに搭乗しようとする第8話くらいだったのではないでしょうか。そして彼がカチュアを個人攻撃する第15話に至り、私のムカつきは最高潮に達しました。なんてイヤな奴なんだ、と。
が、このへんは物語に視聴者を引き込むための周到なシナリオだったんですよねぇ。第16話でカチュアを責めた自分の行動を後悔し、船を出て行った彼女に「早く戻って来い」と叫ぶケンツ、そしてシリーズ後半になってのガイ達との別れ(第38話)、そして最終回…。あまり個人にファンはつかないキャラであることは明らかですが、ストーリー上欠かすことのできないキャラであることは間違いありません。いやはや、お見事でした。
それにしても、第38話のガイ達との別れのシーンと、最終回。どちらかのシーンを別のキャラに振り替えることは簡単にできたはずなのに、敢えてそれをしなかった点に、バイファムという物語における彼の「主役度」を窺い知ることができます。
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