▼キャラ図鑑
■ジミー・エリル

バイファムの中では最も「異質」なキャラと言えるのが彼でしょう。極端なキャラクターを是としないバイファム世界において、他のキャラとは明らかに等身も違い、しかも無口。登場人物が多い作品には、たいてい彼のような「明らかに違う」キャラクターがいて、そして結局見せ場もないまま物語が 終わってしまう…ということはよくあるパターンだと思うのですが、そんな彼にもきちんと劇中で見せ場を用意したのがバイファムらしいと思います。
物語当初は単にカチュアの添え物(失礼)程度のキャラなのかなあと思っていたのですが、カチュアがククトニアンであることが判明する第15話をはじめとして、意外と直接的な行動に出るキャラクターであることが分かってからは見る目が変わりましたね。学校を始めとする実社会では一歩間違えば腫れ物にさわるような扱いを受けるキャラだと思うのですが、劇中で彼がそうならなかったのは(周りの12人が理解を示してくれたこともあるでしょうが)ジミー自身が自分のポジションについてよく理解していたからではないかと思います。
劇中で彼にまつわる描写にひとつだけ問題点があったとすれば、両親の死を知るまでの過程が劇中でうやむやにされてしまったこと。彼がいつ両親の死を知ったかということは彼の人格形成や行動に直結してくる問題であるだけに、解釈の違いを生むような表現にとどまってしまったことは少し残念です。
あと、「ケイトの記憶」もそうでしたが、「13」での彼は、陽気さやメリーへの溺愛ぶりなど、ちょっと問題ありでしたね。
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