▼キャラ図鑑
■バーツ・ライアン

放映前にキャラクターの設定資料を見た時は「あ、何か事件があるたびに主人公と対立するようなキャラクターなんだろうな」と思っていたのですが、劇中ではそういうシーンはまったく見られず、ある意味意表を突かれた思いでした。初登場のシーン(第4話)で、ロディに「君も来いよ。俺はロディ」と言われた時も、てっきり反抗するだろうと思っていたんですけどね。
そういう意味ではライバルキャラとしては画期的なキャラクターでしたし、主人公と同年齢にこういうキャラを配置してロディの成長譚を描くことに成功したことは、バイファムという作品の大きなポイントだったと思います。ロディよりも年齢が上だったらいかにも「年長者が教えてやる」みたいになってて嫌味ったらしくなってたはずですしね。あと、同じ理由でスコットよりも年下というのも絶妙のバランスだったと思います。バーツが13人の実リーダーだったのは公然の事実ですが、そこできちんと年上のスコットを立てていたのがバーツらしいといえそうです。もっとも、うまく利用していたという見方もできないではないですが。(笑)
あと、マキとくっつくのは既定方針だったとは言え、第34話のシーンは非常に印象深いものでした。家族との秘めた過去的なエピソードが語られたのは13人の中で彼のみだっただけに、全篇を通して見た中でも印象的なシーンのひとつです。彼を単純に「主人公のライバル役」にはめこんでしまっていては実現し得なかったエピソードですね。
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